クライアント
主催:大本山妙蓮寺 / まるごと美術館実行委員会
サービス
展覧会
リリース
2025年11月22日
企画 / 運営
ことくらす合同会社
協力
Room488 / 株式会社WAlive / ムクヨミドリ / Tradi LLC / 山科旅感 / 現代美術製作所 / ことくらす合同会社 / Gallery G-77 / MORI YU GALLERY / PANORAMIC JOURNEY
キュレーション
山元 ゆり子 / 髙木 智広
アーティスト
Aleona Rei / 櫻井 りえこ / ジャン・ピエール・テンシン / 鈴木 優作 / 髙木 智広 / 長沢 郁美 / 楢崎 くるみ / 花岡 伸宏 / Peter Dellert / 松田 幹也 / 山元 ゆり子

大本山妙蓮寺で現代美術の展覧会を開催します

京都・西陣に佇む大本山妙蓮寺を舞台に、現代美術の展覧会を開催いたします。
地域と文化の振興を目的に、地元の有志とともに企画した本展では、多様な表現が寺院空間に響き合い、新たな創造の景を描き出します。
2025年11月22日にはレセプションパーティも開催いたします。
ぜひご参加ください。

Statement

「QUASI(クアジ)」とは、“〜のようであって、そうではないもの”、“ほとんど~”、“疑似的な~”という曖昧な状態や中間性を意味する言葉です。ラテン語が語源の英単語ですが、本展ではこの言葉にギリシャ文字のラムダ(λ)を組み込んだ視覚的表現を用いています。ラムダ(λ)は量子力学では波長やエネルギーの状態を示す記号でもあり、観測されるまで確定しない“粒子”のような、あいまいで揺らぎのある世界の象徴です。それは、確かさを失いつつある時代における、新たなリアルの輪郭でもあります。私たちが日々目にする情報、抱く感情、選ぶ価値観さえも、もはや明確な輪郭を持たない「クアジな存在」と言えるかもしれません。
この展覧会は、現代社会に蔓延する“アイデンティティのゆらぎ”や“真実と虚構の交錯”、“人工と自然の境界”など、「定まらない肖像=曖昧な存在像」に焦点を当てます。

キュレーター 山元 ゆり子 / 髙木 智広

Artist

Aleona Rei

アレオナ・レイ / 写真

私にとって写真は、単なる視覚芸術ではなく、**心の対話(セラピー)**です。
私は、女性が社会的な役割や仮面を脱ぎ捨て、本来の自分と再びつながるための空間をつくります。
一枚一枚のポートレートは、外見の鏡ではなく、真実の鏡となります──生き生きとし、官能的で、そして深淵なる真実の。

心理療法士であり写真家でもある私は、女性の魂の奥深く、しばしば隠された風景を探求しています。
私の作品では、女性たちの親密な物語──欲望、夢、記憶、そして言葉にならない憧れ──を、身体の美学と光の詩情を通して描き出しています。

櫻井 りえこ

Rieko Sakurai / 絵画

ジャン・ピエール・テンシン

Jean Pierre Tenshin / インスタレーション

私の作品作りは「祈り」です
今生きている誰かの 幸福をねがうこと
そして、旅立った人たちへの鎮魂の思い

現代美術製作所で個展を同時開催

鈴木 優作

Yusaku Suzuki / 陶芸

パーツを組み合わせ形を作るというテーマを主軸にドローイングや陶器の作品を作っています。

photo / 城戸保

髙木 智広

Tomohiro Takagi / 絵画

西洋の古典技法を用いた絵画作品を中心に、自然と人間の関わりをテーマとして制作している。近年は最新の科学でもなお謎に満ち、人間らしさの根源であるとともに言語を持たない動物にも宿る「意識」に関心を持つ。現実と虚構、神話とテクノロジー、都市と自然といった相反する領域の境界に存在するイメージを形にしている。

長沢 郁美

Ikumi Nagasawa / 絵画/インスタレーション

悲しさの中のユーモア、喜びの中の切なさ、違和感の中の心地良さ。日常の中でふとした時に感じる、静かに感情が交差するざわめきを、愛しさを込めて、主に油彩で描いています。
近年は、絵画、立体、舞台創作と、表現への異なるアプローチを試みながら、自身の記憶や感覚の断片を、無意識的に立ち上がるイメージの世界に放り込み、詩的な物語を紡ぐように創作したいと思い、制作をしています。

楢崎 くるみ

Kurumi Narasaki / オブジェ

主に心象風景を描いた日本画や自画像、フェンスを用いた立体作品、そして五円玉に赤い糸を巻き付け続けた作品、時には実験的なパフォーマンスアートも行っております。
自身と他者、此岸と彼岸との間等…実験的な関係芸術を自身の肉体を通して表現する事もあります。

花岡 伸宏

Nobuhiro Hanaoka / 彫刻

つくるということ。それは生活の延長線上にある“彫刻する”という行為であり、また、それは私にとって個と最大に向き合うことのできる優れた遊びのようなものでもあります。
制作では主な素材として、日用品(衣類、雑誌、畳など)、 木材、木彫、ドローイングした布などを用いてそれらを構成していきます。そしてある時はまた、完成した作品を解体、切断し再構成を繰り返し行うこともあります。そしてこのような反復する行為は終わりのない完成を意味しており、日々繰り返し行われる私自身の日常生活とも深く結びついています。

Peter Dellert

ピーター・デラート / 彫刻

私の作品は、自然界の象徴的な形や素材の中に内在する情報、そして隠された情報に関心を寄せています。
彫刻作品は、(多くの場合)生物的なフォルムを模倣したり、そこから派生したりしており、しばしば拡大・変形され、よりミニマルな表現へと発展します。形そのものは親しみやすく脅威を感じさせませんが、細部――縫い目や縁、開口部、表面など――が、まだ明かされていない情報の存在を示唆し、鑑賞者に「その起源」「意図」「目的」を問いかけます。

これらの彫刻は、自然の形に宿る脆さと強さを語ります。私が探求したいのは、この微妙な均衡です。
表面は力強く男性的でありながら、全体としては女性的な感覚を帯びています。
ブリキ缶の作品は装甲のように守られて見えますが、その胴の周囲には切れ込みが入り、精神的にも物理的にも“入り込む”余地を与えています。

作品は空間を包み込み、閉じ込めるようでいて、完全には所有しません。
私たちの好奇心を刺激するのは、むしろ隠された部分です。
作品の輪郭や立体的な存在だけでは、その全貌は語りきれないことに気づかされます。
観る者は、その内側に何があるのかを想像せずにはいられません。

この「内と外」のせめぎ合い――常に内包された緊張関係――こそが、作品の核心です。
その構造は、明言されることはないものの、人間の存在そのものと深く響き合っています。

松田 幹也

Mikiya Matsuda / パフォーマンス

単純な繰り返しの行為  

そして継続  

大いなるエネルギーが  

集積、蓄積され  

新しい様相を呈する

山元 ゆり子

Yuriko Yamamoto / 立体・インスタレーション

かたちのない「出来事」をつくろうと制作をしています。

私たちの意識は物理的な形を持たずとも、空間や時間を超えて存在し、あり方を変化させているように感じます。
作品を通じて、私たちが知覚している現実と、意識の世界のあわいを行き来する体験をつくりたいと考えています。
特に、心象的な現象や概念的な出来事に遭遇した時の、記憶や感情が揺れる体験に心惹かれます。
インスタレーション作品では、時間・光・音・温度・建物・小道具・役者など様々な仕掛けを用いて、鑑賞者が物語的な状況の中に身を置くようにすることで、鑑賞者それぞれの内にある「現実の出来事」に出会う機会を生み出すことを試みています。

Event

松田 幹也パフォーマンス 「COINS / ICONS」

境内で松田 幹也のパフォーマンスを行います。

毎週度土日は10:00より「COIN/ICONの」パフォーマンス、 木・金は11:00より「EXTENSION CORD」のパフォーマンス を行います
11:00 ※2時間ほどのパフォーマンスです。

無料でご覧いただけます

レセプションパーティ

出展作家との交流をお楽しみください。

参加費無料
日時2025年11月22日(土) 17:00 –
会場現代美術製作所

Venue

大本山 妙蓮寺

日像聖人により開かれた法華宗の大本山。天正 15年に完成した聚楽第とともに現在の西陣に移 転する。狩野派の掛け軸や枯山水の石庭の真ん 中に配された秀吉由来の臥牛石、本阿弥光悦が 記した立正安国論、本年改修された鐘楼など、 数多くの文化財を有する。長谷川等伯のオリジ ナルの襖絵は月1度の予約制で公開。

Outline

開催期間2025年 11月22日 – 12月7日
※11月22日 – 24日は寺宝展併催
休館日水曜日
拝観時間10:00-16:00
拝観料金800円
※11月22日-24日は寺宝展を鑑賞する場 合は1,000円
※寺宝展のみの鑑賞はできません
※小学生以下、障がい者(手帳提示)無料
問い合わせ050-6870-8794
メールお問い合わせフォームより

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